2ヶ月でふさふさ

二回りぐらい年下の若者達に混じってこん中でワシが一番アホと日々実感する生活はなかなかつらいものがあり、もがいている間に2ヶ月、あっというまに打たれ強くなってしまって発表して失笑されようがD1なのに先生にM1だと思われていようが全く動じなくなってしまった。2ヶ月で心臓に毛がふさふさ。

たまに幻想をみることがある。18の時から、大体30年前ぐらいになるが、その頃から言語学をやっていれば今頃はちゃんとした研究者になれていたのではないか。しかしはっきりわかっている。そんなことはない。18の時の私には学業を続ける力も志もなかったしもっと基本的な机に座って勉強することさえもできなかった。バブル期に学校を出て勤め始めてから、ギャンブルにはまったり同棲したり転職を重ねて、そういうもろもろを経て初めて中年になってやりたいことが見えるようになったのであり、さらにはそれさえも断念しようとしていたのに師に恵まれ出会いに恵まれて今だから始められたのである。一番アホ上等ではないか。ちょっとでも実際よりよく見せようとするから恥ずかしいのだ。幻想が欲しいのではないだろう。厳しい評価に晒されたいと切望してそのとおりになって・・・やっぱりしんどい。

という訳で、今絶賛鍛えられ中なのが他人に突っ込むスキルである。一つは発表者を教官を含む全員でボコボコにするという演習があり、自分もしばらくは立ち上がれないぐらいに満身創痍になって死ぬかと思ったけどそれを乗り越えると心臓ふさふさになっていた。だから二回り若い仲間達にも全力で突っ込む。誰も情けも容赦もなくてこれが当たり前なのだろうけど厳しいと思うのは今までがぬるい環境にいたということだろう。それから勉強会だの研究会。これがほんとに自分のバカさを繰り返し思い知らされる場なのだが、とにかく他人の突っ込みを研究する。考え方の筋道がだんだんわかってくる。

余裕のない日々、ただこのなんか書きたい欲を少しずつ発散させる場はもっておかなあかんなと思う。言語化しても何がどうなるわけでもないけれど、言語化しよう。また明日も学校に行く。