［小暗い［［［［［［ネタ］［に］］［マジレス］］的］な］何か］］
「小暗い」がネタにかからないように括弧つけておきました。
dlitさんのエントリにコメントしようと思ったのですが、長くなりそうなのと、自分とこでやった方が（あまり人目につかないし）気楽なのでこちらで。
以下の内容は関連文献の調査とかしてませんので細部は結構適当なところもあります。色々叩いて遊んでみてください。
お言葉に甘えて、以下の内容も勿論関連文献の調査とかしてませんので全部結構適当です。ソースは私とGoogle先生です。上記エントリのごく一部に執拗に絡んでみました。経緯としてはブクマコメントでこれに先立って
rosechild: (略）ところで接頭辞の小-はつきにくい/つかないものも多々ありますよね。わたし的には「小暗い」はダメですね。変換できないし
dlit:(略）「小-」はご指摘の通り、生産性あまり高く無いですね。僕は「小暗い」は許容できますが…
というやりとりをしています。この「小暗い」はわたし的には「どうかな？」というレベルでなくて全くダメなので結構衝撃でした。で、そこに拘るのですがこの「激」なんですけど
形容詞への付加に関して興味深いのは、「激さむい」「激まずい」というようにイの形になるよりも、語幹で切れる上述のような例がよく使用されているように見えるという点である。「激まずな」というような活用が可能に見えるのでおそらく形容動詞（ナ形容詞）になっているのではないか。
これは接頭辞「小（こ）」などが形容詞のイ形にもそのまま付加できる（例：小汚い、小暗い、…）のとは対照的である。ただし接頭辞「大（おお）」などは形容詞に付いて形容動詞を作ることもあるので（例：大甘な）、「激」の場合はより名詞的な要素に付く、あるいは付加した基体を名詞的にするということがあるのかもしれない。
後述するが、付加している「おこ」は名詞/形容動詞語幹のようなので、その点でも「激おこぷんぷん丸」は貴重な例である。
とエントリにはあって、しかしdlitさんも「小-」があまり生産性が高くない（いろんな語についてばんばんいろんな言葉を作ることができない）ことはブクマコメントで認められています。まあ「小暗い」については意見が分かれたのですが、なんかひっかかって仕方ないので、ランダムにイ形容詞を100個ぐらい出して見て内省（自分としてはその言い方が認められるか検討）してみました。その結果わかったこと
１）『これは接頭辞「小（こ）」などが形容詞のイ形にもそのまま付加できる（例：小汚い、小暗い、…）のとは対照的である。』
そんな事実はありません（と思う）。形容詞のイ形に限ってみても、激-とか、超-とか関西弁のめちゃ-の方が小-よりも圧倒的に生産性が高いのです。ソースは私ですが、Google先生の意見も少し聞きましたが、例示すると
激甘い、激かっこいい、激赤い、激うまい、激冷たい、激ヤバい、激明るい、激痛い等々いけますが、小-だと圧倒的にいけません。大-に至っては、エントリに挙げられている「大甘な」のほかに「大忙しな」等の少数の形容動詞を作る例はあってもイ形容詞にそのまま付加できる例は私は一つも見つけられませんでした。少なくとも「形容詞のイ形にもそのまま付加できる」例として小-と大-は不適切であり、激-の生産性の高さを考えると（ほとんどなんにでもつく）「対照的である」ともいえないと考えます。ここはむしろ、超-や、めちゃ-とともに、形容詞にも形容動詞にも程度を表す副詞にもつけられる激接頭辞として評価すべきではないか。（ここで「おこ」副詞説を提唱しようかと思いましたがやめときます。）
２）このことに関連して少なくともGoogle先生の意見では、用例として語幹切れの方がイ形容詞形より多いということはない。勿論先生は「激まずい」を検索してるのに「もしかして激マズ？」と提案してくれた挙句そっちも算入してしまうというおせっかいさんだし、この用例からもわかるとおり、「激マズ」「激辛」等いくつかの表現については、『よく使用されているように見える』傍証を提供してくれます。それは認めますが、用例的にはまだまだイ形容詞系が多く、「どっちもいける」のであって積極的に「ナ形容詞」を採用する必然性は認められないと思います。また上に前述の冷たい、かっこいい等から考えても「より名詞的な要素に付く、あるいは付加した基体を名詞的にする」というのにも疑問が残ります。それから「超ぴったり」「めちゃさわやか」等形容動詞語幹につく接頭辞としては、「激おこ」が貴重というよりかはやっぱこいつら、超-とかめちゃ-とひとまとめなのではないか。
書いているうちにだんだんボロが出るというか最初からボロしかないのでこのぐらいにいたします。色々叩いて遊ぶのは力量的に無理なんですが、質問どんどんしろエントリも上がっていたことでもありリンクするの正直怖いのですががんばって送ってみたいと思います。激ビビびくびく丸、はあかんでしょうね。
